「遊び」、それは人生を楽しく充実させるかけがえのないものです。大人も子供も、遊び方は違えど、遊びを通して人生を楽しく充実させていることでしょう。しかし、近年は大人はともかく、子どもたちの遊びというのはとても変化してきています。少子化が進んで子どもの数は減り、遊び相手がいない。また、習い事ブームもけん引して子どもたちは学校と習い事のWワークで多忙化し、遊ぶ時間の確保が難しい子どもも。このような環境で子どもたちはどのようにして遊んでいるのか。もちろん、親御さんのの願いやかわいいわが子の将来のため、習い事に通わせている方も多いでしょう。それが間違っているとかそういう話ではないんです。遊びの中にも「学び」があり、その学びにはかけがえのないものほどの価値がある、という話をしたいのです。
お勉強大切です。進路選択では学力が基準になり、就職でも学歴がものを言う社会ですから。
習い事も大切です。スポーツ選手や音楽家は幼少期から学校では学べないようなスキルを習い事を通して磨いている人もいるし、習い事をして、得意分野ができると、自信につながったり、生活が豊かになるかもしれないですから。
では「遊び」はどうでしょうか?遊びはどのような恩恵を子どもたちに与え、将来や人生にどのような影響をあたえてくれるのでしょうか。
個人的に1番は、「社会性」が育まれます。
ここでいう「社会性」は友達と仲良く遊んだり、お友達を作ったり、集団の中で上手くやっていく力のことを言います。
お友達と仲良く遊ぶことや、学校生活を充実して過ごすためには「社会性」は必須です。もちろん、社会というくらいですから、大人になってもこの力は重要になってきます。
コミュニケーション能力や対人スキル、共感力等も社会性と関わりもある能力であり、これらは大人になってから身につける、というよりは、幼少期から色んな人と接したり、様々な体験を通して自然と身についていくものではありますが、近年は、子どもの遊び相手不足、遊ぶ場所の減少、1人遊びの充実化等もあり、これらの能力が身につきにくくなっているのではないかなと個人的には思います。
しかし、友達と遊ぶことを通して、「社会性」というのは絶対というほど身につくものであると信じています。
なぜなら、遊びはルールが存在し、他者とコミュニケーションを取らないと成立しないからです。
遊びも小さな社会の一つです。ルールを守らない人間がいれば、「インチキ!」「たのしくない!」と辞めてしまう子が出て、集団を維持できなくなります。遊びを楽しむにはルールが絶対に必要なんです。そして、遊びの中では絶対に他者とのコミュニケーションが必要になります。鬼ごっこやかくれんぼでも絶対に”鬼”を決めなければ、その遊びは成立しません。じゃんけんをするなり、話し合うなり、何かしらのアクションが必要であり、これも対人スキルに繋がります。たいていの場合は、遊ぶということが決定しているなら、「何して遊ぶか」を決めるためにコミュニケーションを取ります。遊びってただ楽しんでいるように見えて、いろんな要素やスキルがあって成り立っている部分も大きいのです。
個人的には、遊びの中で自然と「社会性」が身につくのであれば、いたずらに遊びの時間を搾取するという選択は避けられてしかるべきですね。
私は「学童保育」に携わって3年目になり、決して長いとは言えませんが、毎日子供たちと触れ合う中で、日々遊びの大切さを感じています。
私のこのブログを通して、遊びの楽しさ、素晴らしさがみなさんに少しでも伝わるよう、または遊びについて少しでも考える“きっかけ”になっていただければ幸いです。