学童保育

高学年の学童保育の意義とは

投稿日:2020年3月20日 更新日:

コロナウィルスの影響に伴う臨時休業を経て、今週から学校が始まっていますが、自分たちの自治体では明日が卒業式という小学校が多いようです。うちの学童に在籍している6年生も卒業式のようです。

学童保育は昔、4年生までの利用かできませんでした。しかし、高学年の利用拡大を願う声もあり、現在では6年生まで利用できるようになりました。

低学年に比べると、利用する児童数は全体の数%程度ですが、その数%が児童の健全な育成であったり、保護者の不安解消であったりという役割をしっかり担っているという事実もまたあるでしょう。

高学年の学童保育利用については、様々な意見があり、「必要ない」という声があるのも事実です。5,6年生にもなれば一人で電車に乗ることも、自宅で留守番する事も容易いですしね。

そのような面から考えると、高学年を預かる意味は少ないのかもしれません。

しかし

学童保育において、低学年には低学年の、高学年には高学年の学びがあると思うんです。

私の学童での例をお話ししましょう。

私の学童では、4年から6年生までを高学年といいます。高学年は、おやつの準備、片付け、大人の手伝い、当番活動等学童の中でやらなければならない仕事が多くあります。

「学校かよ!」

「当番や大人の手伝いをさせるために高学年はいるんじゃない!」

と思われる意見もあります。実際に高学年の存在に私たちが助けられている部分もあります。低学年の注意をしてくれたり、大人と一緒に片づけをしてくれたり、本当に助かっていますし、感謝しています。

でも、高学年にとって必ずしも苦になるようなものでもないと思っています。

それは、「高学年自ら大人の手伝いを望む場面」があるからです。私たち大人はは基本的にお願いをするのは高学年になります。つまり、低学年は大人の手伝いをする機会があまりありません。それをさせてもらえる高学年は

「自分は低学年の子たちとは違う」という実感を得ることができます。

高学年は低学年と同等に扱われることを嫌がります。当然だと思います。見た目も行動も幼い彼らと一緒なのは納得いかないでしょう。

お手伝いは、高学年であるという自覚を持たせられつつ、子ども自身が低学年からの成長を感じられる側面もある、ということです。

それに、うちの学童には高学年行事が多くあります。

・川の上流を目指し、探索する自然体験

・高学年だけ海の近くのペンションを貸し切ったお泊り

・交通機関を利用し、自分たちでショッピングにでかけるお楽しみツアー

等など、低学年限定のイベントはほとんどありませんが、高学年限定イベントはいくつか存在し、これは、日頃から頑張っている高学年へのご褒美みたいなものです。

これがあるから、がんばれる高学年もいます。決して高学年の扱いが雑なわけではないのです。

そして、高学年の子たちは下の子たち(低学年の子たち)の面倒を見る機会も増えていき、低学年の子たちに頼られる場面も多々あります。これが学童ならではかなと私は思います。

核家族や習い事への関心の高まりは、子どもたちの遊ぶ環境を変えてしまいました。同級生でもなかなか一緒に遊ぶことができない子もいます。そんな中で学童では、この異年齢での関係が自然と築くことができます。

異年齢の子たちとの交流から学べることも多くあります。

なぜなら、異年齢の空間が同級生だけの空間に比べて、現実の社会に近いと思うからです。

社会にはいろいろな人がいます。男女はもちろん、子どもから大人、身長の肯定、運動が好きな人、本が好きな人、機会が好きな人、本当にたくさんです。

学童って、低学年はもちろんですが、学童の職員、お迎えの保護者、地域の人々、本当にたくさんの人が訪れます。いろんな人に出会う経験を積む環境が自然ともうできているんです。学校に比べれば、社会の形には近いと自分は思っています。

その環境で何が高学年を成長させるのか。

①様々な大人との関わりで、異年齢とのコミュニケーションをとれるようになります。

②低学年との関わりで、自分の成長を実感しつつ、何かを伝える練習ができます

③リーダーシップを発揮することができる

①に関しては、学童によって差が出ると思います。自分の勤める学童では、99%の子が保護者がお迎えで帰っていきます。その保護者に対して、高学年が作ったおやつをお裾分けしたりします。その時に、高学年は、あまり話したことが保護者にも話かけたりします。保護者も子ども相手なので、無視であったり、邪険に扱うことはあまりなく、しっかり話を聞いて答えてくれます。これを繰り返しているうちに、子どもが保護者とおしゃべりするようになった様子を何度も見てきました。たくさんの大人と関わり、積極的にコミュニケーションをとれるようになることもある、ということですね。

②は、遊びの場面の他にも、例えば宿題などでもみられます。低学年の子が、わからない問題を高学年の子に聞いたりします。高学年は説明するために、伝わるような話し方を意識するようになります。遊びにしても、ルールを教えたり、注意したりするときも、相手に伝わるように伝え方を工夫しようとします、それが、自分の考えを言語化することになり、伝え方の練習にもなります。勉強にしてもそうですが、「人に説明できてはじめて理解したことになる」といいますよね。高学年の子も何かを伝える中で、自分自身の学びに繋がっていると考えています。

③学年が上がれば、下の子は自然と上の子の顔色だったり、行動や言動を見ています。そして、頼られることも増えていきます。遊び等でも「○○(高学年)がやる遊びをする」という風に他人の決定権を任せられる場面もあったりします。そのような時に、低学年を率いて遊びを始める中で自然とリーダーシップをとっています。この経験は高学年にとってもプラスだと思います。

この他にも学びはたくさんあります。

「高学年と学童保育」は今後も考えていくべきテーマの1つだと私は確信しています。

高学年にとっても充実した学童保育を実践していきたいですね。

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