学童保育は常に人手不足状態であり、最近ではコロナウイルスの影響もあり、1日保育が続き、人手不足に拍車がかかっている状態のところも多々あるようです。
学童での職員の雇用形態によると、最近では処遇改善の動きもあり、正規職員の割合も増えてきている現状が見受けられます。
しかし、依然として満足いくような雇用条件の下で働く支援員は圧倒的少数派であり、今後も支援員は社会に対して、その必要性を発信し続けていく必要がありそうです。
さて、本題に入りますが、学童を運営する上でアルバイトが貴重な労働力であることは言うまでもないと思われます。
今回は主に、「高校生や専門学生、大学生等、学童保育に携わる若いアルバイト生の話」がメインになります。
子どもと全力で走り回れる体力、若さが武器のバイト生は、子どもたちの遊びに張り合いと楽しさを与えることができます。
私も入りたての頃は、ただひたすらに、目の前の子どもと遊ぶことに全力でした。それで、周りの子たちも楽しそうにしていたので、「これで、良いんだ!」と当時は思っていました。
これに関しては、運営の方針であったり、勤める学童保育が求めるものにもよると思いますが、
個人的には、「目の前の子どもだけでなく、学童の子ども全体と関わる努力をしていくべきだった」と、公開しています。
私の場合、目の前にいる子(=近くにいる子)は、自分のことをちゃんと主張できる子どもや、自分中心の子が圧倒的に多かったです。
私は自分の近くにいる子が全てだと言わんばかりに、その子たちと遊ぶことに全力でした。でも、私と関わりたいけど、私の周囲を取り巻く集団に入れない子や自分の気持ちを上手く表現できない子は私と関わることが難しいんだと考えられるようになりました。
それは、お迎えが遅い子と遊んだ時に痛感しました。その子は、普段からあまり私とは関わらない子でした。なので、実際に遊んだこともほとんどありません(バイトを始めて3か月くらいたったとき)。でも、その子が一人でいるのが退屈そうで、「何かしてあげたい!」と思ったんです。
そこで、オセロをしていたんですが、その子がこういったんです。オセロをしながら、「今学校でどんな勉強してる?」とか「今日は何して遊んでたの?」など、普通の会話をしながらオセロをしていました。そんな時、
「○○さ、全然遊んでくれないから、ちょっと嫌だった」
と、つぶやいたんです。
私からすれば驚きです。私は毎日、たくさんの子(自分の周りを取り巻く子たち)と思いっきり遊んでいたんですから。それを聞いて、かなり申し訳ない気持ちでいっぱいでした。その時から、少しずつ、自分の周りの子たち以外の子を意識して行動するようになりました。
今では、遊びの中で、集団が苦手な子、消極的な子、自分の気持ちや考えを上手く表現できない子を中心に見るようになったので、個人的には変わったな、と思いました。
自分寄ってきてくれる子を相手することは、バイト生からしたら人気者の証拠であり、うれしくもあり、楽でもあります。
でも、
その陰で、「一緒にあそびたい」と思っていても、なかなか言い出せない子やあきらめちゃっている子もいると思います。
私個人としては、そのような子たちも含めて、みんなが楽しく遊べるような工夫や努力をバイトの人に模してほしいと思っています。
これは、私の勝手な考えではありますが、
「学童保育において、遊びの最前線にいるのは、アルバイト生でさる」と思っています。
つまり、
「誰よりも子どもの世界に近く、子どもと同じくらいの目線に立って、子どもたちとともに活動できる」ということです
これは、若いバイト生に与えられた特権だとも言えます。どうしても、正規職員や契約職員は、子どもの保育以外の業務も多く、子どもと関わる時間は少なくなってしまいます。
結果、遊び相手はアルバイト生が中心になることが多いです。
学童のアルバイトは、時に面倒な雑用や、大変な作業もあるでしょう。でも、
子どもたちと一番楽しいひとときを共有することができる素敵な仕事です。
どうかやりがいと個性を十二分に発揮して、有意義な時間を子どもたちと一緒に過ごしてほしいと思います。